パソコンウイルスと懸場帳


SYSOP(System Operater):日差しが照り付ける夏が始まります。今月も宜しくお願いします。


オタク(Byte Head パソコンお宅):かき氷に風鈴そして七夕の季節ですね。七夕といえばなぜ”たなばた”と読むか知っていますか。


SYSOP:七夕は、鷲座の牽牛(彦星)と琴座の織女(織姫)の年に一度の逢瀬を楽しむ星合の日でしょう。ロマンチックな中国の伝説の話ですね。


オタク:織女星は、機(はた)織りの星。この星のことを日本では、布織り機に棚が付いていたので「棚機津女(たなばたつめ)」と呼んでいたことから、「棚機」”たなばた”というようになったと言われています。


ビーン( Bean Counter、税理士):七夕の夜にたくさんの鵲(かささぎ)が飛んできて、天の川の上に並び、広げた翼で橋を作って織姫を渡らせて彦星に逢わせるとはまた壮大なスケールの話ですね。


オタク:地上では、「七夕の逢うは別れの始めぞと、明けて嬉しき一夜のちぎり、またもや袖に涙雨」なんて唄われていますね。それで七夕の夜は天気にならないのでしょうか。


SYSOP:星合がいつの間にか地上の人合いになってしまいましたね。七夕の夜に地上でも天上のこんな艶っぽい感染はしてみたいですね。


ビーン:星の世界を地上の世界に持ってきて、「星の妹背」、「星の契」や「星の閨」なんというのは良いですね。


オタク:天の話を地の話に移すのは良いですが、コンピューターの感染は困りますね。


ビーン:パソコンを仕事に使っていると、ウイルスに感染されてデーターが壊れてしまうのが一番心配ですが、ウイルスにそんなに簡単に汚染されるようなことはないでしょう。


オタク:人ごとだと思っていると、ある日突然データが壊されることになってしまいますよ。


SYSOP:ウィルスに汚染されないことがベストですが、色々なところから自分のパソコンに入り込んできます。特にパソコン通信(BBS)を開設すると誰でも入ってきて汚染の可能性が広がってしまいます。


ビーン:私はBBSのホストをするわけではないので大丈夫でしょう。


オタク:さーどうでしょう。ある日突然、変なメッセージが現れたり、処理速度が異常に遅くなったり、プログラムが正常に動作しなくなったりするかも知れませんよ。


SYSOP:実行ファイルが汚染されるとシステムが起動しなくなったりします。普通は病気と同じように潜伏期間があって何時感染したかなかなか分からないようです。


ビーン:確か、世界中で6,000種以上のウイルスが発見されているようですが、日本にもそんなにたくさんのウイルスが動き回っているのですか。


SYSOP:日本でも100種以上のウイルスが発見されているようです。


オタク:そうですね、ウイルスの大半は海外のもので、その内の多くが、IBM互換機のDOS/Vに広がっています。


SYSOP:海外から持ってきたフロッピー・デイスク(Floppy Disk)やコピーされたものは危険ですね。パソコン通信からダウンロード(download 自分のパソコンに転送すること)したプログラムやデータが汚染されていることもあるようです。


 大手商用パソコン通信のNIFTYーServeやPC-VANなどではウイルスチェックを厳しく行ってるようです。ダウンロードは確かなところから行うようにした方がいいですよ。


オタク:これからインターネットを頻繁に使うようになると、四六時中ダウンロードを繰り返しているようなものです。ウイルスに汚染されているホーム・ページを開くと自分のパソコンに伝染してしまいます。決して人ごとではなくなります。


ファ−マシー(Pharmacy 薬屋さん):初めまして、フォーラムにに初めて参加します。人の病気でしたら、薬で治すのですが、パソコンのウイルスを治す方法は無いのですか。


SYSOP:ファーマシーさんようこそ。どうぞごゆっくり。


オタク:パソコンがウイルスに汚染された時のためにウイルスに対するワクチンのようなウイルス対策ソフトが色々と市販されています。これらワクチンはウイルスを予防したり検出したり駆除したりするようになっています。しかし万能というわけにはいきません。新種のウイルスが発見されたらそれに対応したワクチンを作る必要があります。いたちごっこでしょうね。


ファ−マシー:それでは病気と同じでウイルスに感染しないようにすることが大事みたいですね。


ビーン:予防にはどのような方法がありますか。


オタク:次の点を気を付けて下さい。


 ○出所不明のフリーソフトは使用しない。


 ○ハードデスクは、フォーマットして使う。


 ○ソフトはオリジナルのデイスクを使う。


  などです。


SYSOP:しかし注意していても、これからはインターネットによって瞬時に世界中に汚染が広がってしまうかも知れません。そうなると予防には限界があり、それだけでは十分ではないでしょう。


オタク:そうですね。最終的にはオーソドックスなバックアップを頻繁にとることと、気休めかも知れませんが、駆除機能付きのウイルス対策ソフトはやはり入れておいた方がよいでしょね。


SYSOP:パソコンの世界でも薬(ワクチン)は必要ですが、人の薬は副作用があると逆に人を害することになってしまいますね。


ファ−マシー:薬害エイズは、徐々に真相が明らかになってきましたが、薬によって逆にHIV(human immunodeficiency virus)の感染を広げてしまいました。このような場合には国に対する責任も追及されています。


ビーン:薬事法がきちんとできといないのでしょうか。


ビジター(法学部学生):薬事法では、医薬品の取締りについては詳細な規定をおいていますが、医薬品の承認段階では、安全確保のための審査基準や手続きなどの具体的な規定をおいていません。


 薬事法の立法目的が、適正な医薬品を供給をすることで国民の利益を保護してはいますが、国民に副作用のない医薬品の供給を受けることが出来る利益を保証したものではないと考えられています。ですからこの法律で国に行政訴訟を提起することはできません。そこで、サリドマイド訴訟やスモン訴訟などのように国に対しては不法行為による訴えを提起しています。(平松毅他著『判例・事例でまなぶ消費者法』)


オタク:一般人の感覚からすると、パソコンにウイルス感染を起こさせることも犯罪なら血友病患者のHIV感染も人災という犯罪ですね。


ビーン:新薬のもたらす大きな利益は、人の目を曇らせます。その利益の大きさから、以前はプロパー(propagandist)が医師に接待攻勢をかけても十分な利益を得られたのかも知れませんね。


ファ−マシー:今は、プロパーのことをMR


(medical representative 医薬情報担当者)といっていますが、薬価基準のの引き下げに伴って、MRの人件費分をいくらでも上乗せできた時代は終わってきています。


医師 
薬剤師

    MR
   医薬品
  MS 卸業者

医薬品
メーカー

オタク:昔は医薬品業者がお医者さんの海外旅行を丸抱えしたり、金銭でバックをしたというようなことを聞いたことがあります。


ビーン:そういうのは無くなってきたと思いますが、お医者さんに講師料名目で支払うようなことはあるのではないですか。


ファ−マシー:社内チェックが厳しくなって、実際に行われたかどうかを報告しています。しかしそのような風説があるのは、今まではそれだけ差益が大きかったということかも知れません。


ビーン:でもまだ他の業種に比べると医療機関による仕入では、その支払いサイトが長いなどおいしい商売なのかも知れませんね。


SYSOP:医薬品市場は巨大です。高齢化社会になると益々大きくなるでしょう。


オタク:昔は富山の薬売りで代表されるような家内産業だったのに今では大ビジネスですね。


ファ−マシー:今でもありますが、家庭に医薬品箱をおいて使った分だけ請求される「家庭配置薬」というビジネスは、もともと越中富山の薬売りの生み出した売薬システムです。


ビーン:江戸、元禄時代頃でしょうか。


ファ−マシー:元々富山藩前田家の財政再建のために考案され、日本全国の諸国(藩)に出かけて商売をするという行商スタイルだったようです。


SYSOP:富山の薬というと「反魂丹」が有名ですね。


ファ−マシー:この時代の行商では、交通機関は自分の足に頼らざるを得なかったために、当初、代金の回収や、使われた薬の補充は年1回ないし数回に止まっていたようです。今では考えられません。


ビーン:商品や売掛管理も大変でしょうし、年に1度では、収益、原価の計上時期が問題になりますね。


ファ−マシー:富山の薬売りは、五段重ねの柳行李を背負って行商に出かけたそうです。そこに客先に置く新しい薬や回収した古い薬、サービス用のおみやげそして筆記用具と懸場帳を入れていました。


 「懸場帳」は、今でいう「売掛帳」でしょうか。住所、氏名、訪問した年月日、配置した薬の種類と価格、請求金額と入金金額が書かれていたそうです。そしてこれらデータから薬の使用状況と必要な薬の種類を割り出していたそうですので、現在ではコンピュータにやらせている細かい分析を、人の頭でやるという違いはありますが、やっていることはその時代でも現代でもあまり違いは無いかも知れません。(鈴木旭『六大商人の知恵』日本文芸社)


ビーン:昔の人が懸場帳をこまめに記帳をしたことを、今の人でまとめて記帳をしている人に聞かせてあげたいですね。


SYSOP:火の粉がこちらに飛んでこないうちに今月もこの辺で。最後に一言。「罪の重さは、否認の激しさに比例する。」(マーフィーの法則)


ご意見、ご参加は,メ−ルをお願いします。


E-MAIL p5@jsn.justnet.or.jp まで・・


  DISCONNECTED  NO CARRIER



前のページ

ホームページ

Last Updated: 7/JUL/96