イントラネットとコピー文化

 H.8.8.25


SYSOP(System Operator):秋が深まり、カエデやナナカマドがいっせいに色付き始めました。山々の紅葉を鑑賞する”紅葉狩り”も良いですが、秋の夜長は、パソコンフォーラムでお楽しみ下さい。


オタク(Byte Head 、パソコンお宅):”紅葉狩り”はよりナシ狩り、ミカン狩りの方がいいです。私はやはり鑑賞より美味が優先します。


ビーン( Bean Counter、税理士):”紅葉狩り”で一杯なら尚更良いですね。紅葉の赤さに、赤いお顔がよく映えますよ。


オタク:「吉野竜田の花紅葉、酒がなければただのとこ。」ナットク!!


SYSOP:オタクさんは、インターネットのホームページで紅葉の画像を見ながら楽しむくちですね。それに最近のインターネットでは画像が動くものも多くなり、風にそよぐモミジを見ながらモミジオロシでおいしいものを食べて下さい。


ビーン:インターネットと似たような名前で”イントラネット”という言葉を良く聞きますが、何でしょうか。


SYSOP:”イントラネット”って”インターネット”がなまったような言葉ですね。


オタク:”イントラネット”は、簡単にいえばインターネットの社内版というようなモノです。 人、課、部、本店、支店や子会社間に蜘蛛の巣(WWW)のようにネットワークを繋いでいきます。このネットワークにWWWブラウザを使って読み込めば、正に社内版インターネットです。


ビーン:そうすると、社内にたくさんのホームページができ、それらがそれぞれリンクしていくのでしょうね。


SYSOP:最近、イントラネットは、業務の効率化につながるとして大企業を中心に広がっているようです。


オタク:リエンジアニリング(業務改革、re-engineering)にイントラネットは有効なのかも知れませんね。(青野忠夫『イントラネット超入門』中経出版)


SYSOP:一部企業では、既にイントラネットを使って次のようなリエンジニアリングを行っていると聞いたことがあります。


*閲覧書類を文書で行っていたのをイントラネット上で行うことによりチェック回数を削減する ことができ業務期間を短縮することができる。


*製品開発などの場合に異なる多くの部門から意見を短期間で集中的に吸い上げることができる。


*注文から発送まで一元化したデータ管理ができ、商品の流通プロセスが短縮できる。


*今までデーターは平面的な管理だけしていたものが、立体的な管理ができるようになる。


 などです。


オタク:良いことばかりみたいに聞こえますが、逆に業務効率が落ちてしまうこともありますよ。


ビーン:イントラネットを行っている会社は良いかも知れませんが、お客さんの立場ではエライ迷惑だったりしてね。切符を買うときにいちいちコンピューターに慣れない手で打ち込んでいる間中待たされたり、どこかにしわ寄せが来ているかも知れませんね。


SYSOP:マー、できるところから始めていけばいいのではないでしょうか。社内の色々なところでホームページができると、今までの縦割りから横割りにも社会が広がっていきそうですね。


オタク:そうなるとこれからの会社員は、四六時中イントラネットで管理され、ホームページを作らされ、仕事をさせられることになるでしょうね。


ビーン:それは大変だ!!それにホームページ作るのは大変でしょうね。


SYSOP:最近では個人の手作りのホームページが増えています。ワープロソフトがホームページの作成を手助けしてくれるものもありますから、それほど難しいことではありません。もちろん凝ったホームページを作成しようとすれば、相当時間がかかるでしょうが・・


オタク:他の人のホームページの一部を写して使うこともあるようですが、無断使用をして問題は起きないのでしょうかね。また、他人のホームページを見るのは情報を得るためにも行っているのでしょうから、その情報をコピーして使った場合に問題となるかもしれませんね。


SYSOP:インターネットの掲載物にも著作権は及ぶのでしょうか。


ビジター(法学部学生):これから色々な方面で研究がなされて行くでしょうが(佐野稔「マルチメデアに関する法的ルールの構築に向けて」NBL542、6)、著者権法で保護すべきかはともかく、著作物としてある程度保護されるべきでしょう。


ビーン:法が、マルチメデアの発達に追いついていないようですね。


オタク:著作権の話が出ましたが、著作権の制度とはどのようなものですか。


ビジター:著作権は、著作物を独占的に使用する権利ですが、それは保護することによってより良い著作物が作られ社会文化の発展に寄与することになるからです。言い換えると、著作権に対する制限は、個人の独占的な権利の利益と社会公共の利益と調和が図られるところにあります。そしてそれが、社会にとって大きな利益となると考えられます。このため、著作権者が有する独占的に使用する権利も無制限に認められてはいません。


SYSOP:この制限には、どのようなものがありますか。


ビジター:著作権法では、著作権の時間的制限として保護期間を定めています。著作物は創作してから一定期間を経過すると誰でも自由に利用することができるという制度です。


ビーン:色々な研究用に本をコピーすることがありますが、著作権法に違反するのでしょうか。


ビジター:著作権者の権利を制限して自由な利用が認められているものもあります。一般に「適正な利用」あるいは「公正な利用」と呼ばれているもので、例えば、私的利用のための複製(著作権法30条)、図書館等における複製(同31条)、引用(同32条)や教科書用図書等への掲載(同33条)などです。(半田正夫、紋谷暢男『著作権のノウハウ[第5版]』196頁


オタク:その中で私的な利用のための複製(コピー)はかまわないようですが、「私的」とはどのような範囲を云うのですか。


ビジター:「私的利用」とは個人的な利用だと思われます。企業その他の団体が業務のために行うコピーは認められません(東京地判昭和52・7・22、無体集9,2,53)から私的な営利事業ももちろんダメです。また著作物を使用する者が自分でコピーしなければなりません。この場合に助手など捕助する立場の者によるコピーは認められていますが、コピー業者に頼んでコピーすることまでは認められていません。


SYSOP:また図書館にコピー機が置いてありますので、利用者がコピーしているのを見かけますが、これは無制限に認められているのですか。


ビジター:旧著作権法では、図書館等におけるコピーは厳密な意味では認められていませんでしたが、現行法では図書館等が持つ公共的、奉仕的役割から例外的に認められています。 図書館等の範囲も公共図書館や大学、高等等専門学校などの図書館に限定されています(著作権法施行令1の3条1号〜6号)。ですから学校の図書館でも高等学校以下の図書館はこの中に入りません。それにコピーが認められる範囲も限定されていて、図書館等の利用者で調査研究のためとか図書館の資料保存のためや入手困難なため他の図書館から請求があった場合に限り認められています。著作権法の趣旨からすれば、図書館等の施設にコピー業者を入れて委託するとかコイン式のコピー機を入れて自由にコピーできるようにするようなことはその適用範囲を超えているとも考えられます(半田編前掲書205頁)。


オタク:あまり考えずに本をコピーしていましたが、色々問題が有るんですね。


ビーン:廃刊になった本がどうしても研究用に必要なので丸ごとコピーしたいと思うことがありますが、これはどうですか。


ビジター:コピーは原則として、全体のうちの一部分でなければなりませんので、1冊になった論文の全部をコピーすることができません。どうしても必要ならば必ず著作権者(著者)の許可をもらって下さい。


 また調査研究用に、新聞、雑誌などの定期刊行物を図書館でコピーする場合にも相当期間経過後で入手が困難な場合に限られ、一般には次のようになります。


全部コピー

一部分のコピー

本の場合 

  ×   

   ○

定期刊行物
の中の論文

○   

   ○

(千野直邦、尾中普子『著作権法の解説』


    一橋出版71頁より)


SYSOP:そうすると、コピー文化にドップリ浸かっている我々は、ややもすると著作権者の利益を脅かしているのですね。 マー、そんなところで、今月もこのへんで・・ 最後に一言。「もっとも近くにある図書館には、必要とする文献がない。」(マーフィーの法則) ご意見、ご参加は,メ−ルをお願いします。  E-MAIL p5@jsn.justnet.or.jp まで・・


  DISCONNECTED  NO CARRIER



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Last Updated: 8/SEP/1996